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〜追記〜 しろさとinterview #02【加藤木工】加藤宜之さん・和也さん

お知らせ



加藤木工の制作――ものづくりの裏側へ


こんにちは。城里町地域おこし協力隊の関川です。

前回、「しろさとinterview #02」として【加藤木工】さんのインタビュー記事を公開しました。




今回は、記事に載せきれなかった、加藤木工さんの制作や ”ものづくり”に込める思いをご紹介したいと思います!





Profile

株式会社加藤木工

■創業:1945年(昭和20年)
■所在地:茨城県東茨城郡城里町粟726-1
■代表:加藤 宜之(かとう のりゆき)
■事業内容:
 オリジナル家具、特注家具、建具のデザイン・製作・販売
 空間プロデュース事業、内装提案
■連絡先:TEL 029-289-3334 FAX 029-289-4180
■Webサイト:https://katowoodworks.jp



【空間に寄り添う、建具制作】


先代から受け継いだ技術を土台にしながら、

「時代やニーズに合わせて更新していく」

それが加藤木工の建具づくりのスタイルです。


店舗の雰囲気に合わせた装飾や素材選び、細部までこだわった仕上げなど、
“使う人の姿が浮かぶものづくり”を大切にしています。



【前例のない、特注制作】


■国際協力機構(JICA)筑波センター/アーチ状の造作


施設リニューアル時に依頼されたアーチ状の造作。

特殊な形状でも、実現可能性を一つひとつ検証しながら、丁寧に製作していきました。

建築の4本の柱を家具で囲い、アーチ状につないでいくデザインです。



■笠間ギャラリーロード/コンテナハウスの建具



「こんなこと、できますか?」
そんな相談から始まったプロジェクト。

コンテナの内部に建具をはめ込むという特殊な施工ですが、

“前例がなくても挑戦する”

それが加藤木工のものづくり精神。

難易度が高いほど燃える、職人魂を感じる制作事例です。



【こだわり抜いた、特注家具の制作】


■HRチェア


創造はスケッチから。
加藤木工の技術が、建築家の思考を形にする




肘置きをテーブルに掛けられる設計。空間も、掃除も、すっきりと



松本陽一設計事務所 代表 鈴木建氏が持ち込んだ一枚のスケッチ。

「この椅子を作りたいんだけど、できるかな?」

ここから、新たな椅子づくりの挑戦が始まりました。


何度も試作を重ねながら、

背もたれがしなってリクライニングする構造、

テーブルに掛けられる機能性などを実現。

“Hanging” と “Reclining” の頭文字から HRチェア と命名されました。



制作で特に苦労したのは、しなる背もたれの 耐久性の担保。

実際に耐久試験場へ持ち込み、何度も改良を重ねたそうです。


設計から販売まで半年。

そのこだわりが評価され、シンガポールのグッドデザイン賞も受賞しました。


【水戸芸術館|磯崎新展の制作】


■原寸模型「オブスキュアド・ホライズン(砂漠の寝所)」


水戸芸術館「磯崎新:群島としての建築」(2025年11月〜1月)の展示で、
アメリカ・ジョシュアツリーにある建築の原寸模型を担当。

現地写真とアメリカで制作された設計図をもとに、図面を3D化して制作を進めました。

加藤木工が得意とする3D化技術は、お客さんへの提案時にも活用され、「完成形がイメージしやすい」と好評です。


実際の写真とアメリカの設計図をもとに、3Dで再構築



制作の様子。仮設展示物でありながら、
人が乗っても耐えられる構造と安全性に配慮して制作が進められた



原寸模型「オブスキュアド・ホライズン(砂漠の寝所)」
高さ3m×幅3m×奥行3m



この原寸模型の設置場所にも、明確な意図があります。


水戸芸術館のセンターライン、シンボルタワー、ホールをつなぐ斜めのラインが交わる地点——いわば芸術館の“へそ”にあたる場所。

ここにすわっての眺めが一番美しく芸術館を見ることができるのです。


■水戸芸術館「磯崎新:群島としての建築」

   開催期間:2025年11月1日(土)~2026年1月25日(日)  https://www.arttowermito.or.jp/gallery/lineup/article_5359.html



【城里町内での制作】


■みどりこども園の看板


制作のきっかけは、なんと 町内の居酒屋での偶然の出会いから。

デザインがまだ固まっていない段階からのスタートでしたが、デザイナーさんを交え、約10パターンのデザイン案とコンセプトを提案。話し合いを重ねながら、ひとつの形にたどり着きました。

園の学童名「げんきっきクラブ」から着想し、子どもたちが笑顔で走り回る様子をイメージ。笑っているようにも、駆けているようにも見える温かいデザインが生まれました。

この看板は、デザイン・木工・看板施工・塗装の4社が連携して完成させたもの。

一般的には“デザイン未決定の依頼”は難しく断られることも少なくありませんが、加藤木工は、つながりの広さと提案力を活かして、最適なチームを組み、お客様の思いを丁寧に形にしていきます。



■イノシシ皮を使用した椅子

城里町農業政策課と共同し、イノシシ革を使用した椅子を制作


折り畳みができる構造になっており、アウトドアシーンでも活躍します。またリビングチェアとしてインテリアのアクセントにもなります。


■ふれあいの里「木製ピザプレート」




城里町総合野外活動センター・ふれあいの里の「ピザづくり体験」で使われているピザプレートも制作。

溝をつけることで、ピザが切りやすい工夫が施されています。



〜職人の世界を覗いてみて〜


加藤木工さんのお話を伺っていると、

「できるかどうか」よりも「どうすればできるか」を一緒に考える、

そんな前向きな姿勢が強く印象に残ります。



前例のない制作でも、

難しい挑戦でも、

お客さんの思いに寄り添いながら、

技術と発想力で形にしていく。


1945年の創業から今日まで続く、職人としての誇りを感じます。



〜Studio & Office Snap〜


最後に、加藤木工さんの事務所や工房など、働く現場をご紹介📷✨


木とガラスが調和する、加藤木工の事務所ドア。
金属とステンドグラスで象られたロゴが静かに輝く




事務所の内部。
落ち着いた雰囲気で、随所に木の温もりが感じられる




木の香りが広がる工房




NCルーターで切り出した部材をヤスリ掛け。
機械精度と手仕事が重なり合い、パーツが美しく整っていく




木材に正確な墨付けを行う職人。
仕上がりの精度を決める大切な工程



■加藤木工

■HP
https://katowoodworks.jp

■Instagram  
https://www.instagram.com/katowoodworks

■Facebook
https://www.facebook.com/KATO.WoodWorks.1945




今回、ものづくりの現場で積み重ねられているプロセスの”裏側”を垣間見ることができ、新鮮な驚きの連続でした。技術の確かさはもちろん、人と人とのつながりが、ものづくりを支えているのだと強く感じました。

私自身にとっても大きな学びがあり、貴重な時間となりました。


改めまして、加藤木工の皆さん、取材にご協力いただき、ありがとうございました!


次回のインタビューもお楽しみに😊