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2月4日(日)島家住宅の作業日に参加してきました!

レポート

こんにちは。地域おこし協力隊の関川です。

2月4日(日)に島家住宅の作業日(一般公開・燻蒸作業を兼ねる)に参加してきました。


島家住宅は、平成28年に城里町に寄贈され、柱や梁(はり)を取り替えた際に「元禄」の年号が入った墨書が確認されています。

建築から320年以上が経過しており、住宅としては茨城県内で国登録有形文化財に登録されている最も古い建築物です。

島家住宅では、家屋の維持・管理のために、月に1回程度「燻蒸(くんじょう)作業」を行なっています。


燻蒸は、「いろり」や「かまど」でお湯を沸かし、立ち昇る煙の成分に防菌・防虫効果があり、茅の寿命を延ばすことができるそうです。

今回、私はかまどの「火の付け方」を教わりました!
キャンプもあまりやったことがなく、火をつけるのは初めてです。


【手順】

①新聞紙を丸めて、かまどに入れる (奥にも詰める)

②細めの木片を入れる
 →しっかり乾いた状態のものでないと着火できない

③草焼きバーナーで火をつける
 →すぐ止めると火が消えてしまうので、十分に火が回るまでつける

④ある程度火がついたら太めの薪を入れる(2~3本)

⑤薪に火がうつったら、もう少し追加する

草焼きバーナーは初めてみたのですが、柄が長くてとっても便利!
ホームセンターなどで売っているそうです。


【ポイント】

●木が湿っていると火がつかない!水分量が20%以下である必要がある。
 →拾ってきたばかりの木は湿気があるので、半年~9ヶ月ほど乾燥させる必要がある。

●隙間を開けて空気の通り道を作ってあげると燃えやすい

●火が大きくなりすぎると、家に燃え移ってしまう可能性があるので、十分に注意する

●薪がなくなると火が消えてしまうので、定期的に薪を追加する




木はなんでも燃えると思っていましたが、乾燥したものでないと火がつかないとは驚きでした!

ちょっと気になったので、乾燥した木の見分け方を調べてみました。

【乾燥した薪の見分け方】

・色がくすんでいる
・見た目よりも軽い
・薪同士をたたき合わすと、乾いた高い音がする
・手で持った時に、ひんやり感がない



また、燻蒸の際はお湯を沸かすのですが、釜を空焚きしてしまうと、穴が空いたり、火事になる可能性も…!

そのため、定期的に柄杓で水を追加していきます。


燻蒸を行っている際、外から島家住宅を見ると屋根から煙が立ち登っているのを見ることができます。

しっかり煙が屋根まで届いている証拠ですね!




また、お昼は、古くから古内地区で製麺所を営んでおり、「滝屋うどん」として地元の人に親しまれる「小滝製麺所のうどん」をみんなで食べました。


細めの麺でツルッとしていて食べやすく、さらに島家住宅の雰囲気と相まって最高のお味でした!

2月3日は節分ということで、恵方巻を手作りしてくださった方がおり、みんなで今年の縁起方向である「東北東」に向かい、腰に手を当てながら食べました。

ちくわの磯辺揚げ、ほうれん草の胡麻和えなども作ってくださった方がおり、どれも絶品でした!





また、建具職人・家具屋の方がいらして、戸袋(とぶくろ)の修繕作業をしていたので見学させてもらいました!

戸袋とは、引き戸の扉が収納されるように箱状につくられている部分のことをさします。



こちらは、鎧張り(よろいばり)という伝統的な張り方で、板に段差をつけ、まさに鎧のように板を重ねていきます。

雨の多い地域に多く見られる方法で、雨の日は木が膨張して隙間がなくなるため、雨水を防ぐことができ、

また、板の隙間から風が吹き込むことなく、雨も下へ流れる仕組みになっています。


さらに、夏は木が乾燥し、程よい隙間から内部に風が入り、涼しくなる仕組みになっているそうです。

天然の仕組みを利用した、昔ながらの手法・・・すごい・・・!


これをたった数時間で仕上げるなんて、職人の技が光ります。




また、こちらの囲炉裏の枠も職人さんの手作り!



今までは平らだったそうですが、枠ができたことで、子どもも安全ですし、
お花などを飾ることもできちゃいます♪

ここでマシュマロを焼いて食べたこともあるそうですよ!




また、蔵の片付けも、着々と進んでおります。






島家住宅をちょっと探検してみると、、、





こちらの広間の後ろ側は、こんな感じになっていました!



お風呂もありました!



外には、昔使われていたと思われるトイレもありました。
残念ながら、安全面を考慮して今年度中に取り壊されるそうです。





島家住宅の周りを歩いてみると、小さな黄色いお花がひょっこりと顔を出していました。



こちらのお花は、福寿草(ふくじゅそう)と呼ぶそうです。




【福寿草(ふくじゅそう)】

・開花時期:2月初旬~4月ごろ
・別名: 「元日草」(がんじつそう)・「朔日草」(ついたちそう)
・花言葉:「幸せを招く」「永久の幸福」




旧暦の正月(2月)頃に咲き出すことから、新年を祝う花とされています。

かつては、春を1番に伝える花として、「福告ぐ草(ふくつぐそう)」と呼ばれており、その後呼びやすくするために「告ぐ」→「寿」に変わり、「福寿草」となったそうです。



福寿草は開花期が長いことから「長寿」の意味もあり、「幸福」と「長寿」で、縁起ものとされています。

また、福寿草がお正月の花として利用され始めたのは江戸時代初めの頃からといわれています。



島家住宅が建築されたのは江戸時代の頃だとされるので、

遠い昔に、この黄色く可憐な「福寿草」を眺め、お正月をお祝いしていたのかなぁ。。

なんて想像してしまいます・・・



また、木の隙間にたぬきさんを発見しました!





ぜひ、島家住宅に遊びにきた時は探してみてください♪


【古内地区地域協議会】

古内茶や地域資源の活用を通して地域を元気にしていく住民団体。
「島家住宅」では去年から有志にて不定期に修繕・維持の活動も行なっています。

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ぜひフォローしてください♪



●次回イベント情報

3/17(日)島家住宅にて、「水戸葵社中 縁団☆水戸黄門」による <古内茶>を題材とした演劇のほか、

琴、尺八の演奏、落語、マジックなどを行います。

■HP 「水戸葵社中」
https://www.mito-aoi-shachu.com

ぜひチェックしてみてください!



●アクセス情報 「島家住宅」

〒311-4315 茨城県東茨城郡城里町上古内480 1
https://maps.app.goo.gl/nRaYNCs2kzVzJ3Y79

看板が新しくできたので、入り口がわかりやすくなりました!




最後までお読みいただき、ありがとうございました。